◆日本で緊急避妊薬のOTC化の実現は難しいのではないか――。6月26日の厚生労働省検討会で緊急避妊薬OTC化の「試験的運用」に向けた「モデル調査研究」案が示されたのを見て、そう思わざるを得なかった
◆少なくとも調査研究が終わるのは来年3月で、そこからまた検討するとなると気の遠い話になる。調査研究も様々な条件が課され、OTC化が実現したとしてもがんじがらめの販売体制になることも考えられる
◆海外で十分なエビデンスがある緊急避妊薬のOTC販売が日本でこれだけ難航する背景には、根強いパターナリズムと女性軽視が根底にあるように感じる。本来、女性を守るはずの緊急避妊薬のOTC販売が複雑な事情から政治案件化しており、圧倒的なパブリックコメントの賛成意見も届いていない現状だ
◆考えてみれば、3月8日の国際女性デーにミモザが花屋の店頭に並ぶようになったのも最近のことである。この議論が世界からどう見られているか不安になるが、女性を守るという原点だけは忘れないでほしい。
難航する緊急避妊薬のOTC化
2023年07月05日 (水)
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