第56回日本薬剤師会学術大会
座長
日本薬剤師会副会長
安部好弘
和歌山県薬剤師会常務理事
西山加津
薬局・薬剤師の業務はいかにあるべきか。現在、厚生労働省の検討会等において、対人業務のさらなる充実、医療のDX推進(電子処方箋・オンライン服薬指導)への対応、タスクシフト・シェアへの参画、確実な医薬品供給体制の構築、リフィル処方箋利用推進のなど、多岐にわたる議論が進められている。
本分科会では、米国、英国、独国、台湾における薬局・薬剤師業務の概要をご紹介いただく。各国の医療提供制度・歴史・文化の違いなどを踏まえて、わが国の薬剤師が今後どのように取り組みを行うべきか、事例を通じてイメージを広げるための議論を展開する。
新型コロナパンデミックは、国家経済安全保障・医療・医薬品提供体制のあり方に大きな変革をもたらし、薬局・薬剤師の業務・役割もその変化に対応することが求められている。わが国では、自宅・宿泊施設療養者への治療薬供給、ワクチン接種の予診・接種後の状態観察、オンライン服薬指導、医療用抗原検査キットの供給・無料検査事業などの取り組みが実施され、その経験と実績を踏まえ中長期的な観点での体制整備を進めることが求められている。
分科会では、各国でのこれまでの具体的なコロナ対応事例、ビヨンド・コロナに向け求められている業務変革や課題等を国際的な視点から議論することにより、わが国の薬局・薬剤師がプロフェッションとして取り組むべき方向性を展望したい。
(安部好弘)