オーガナイザー
沼澤聡(昭和大院薬)
小椋康光(千葉大院薬)
2020年に死因究明等推進基本法が施行され、21年にはその細部を定めた死因究明等推進計画が閣議決定された。本計画は、医学・歯学と共に薬学においても死因究明に関する教育の充実を求めている。これに呼応して、薬学教育モデル・コア・カリキュラム22年度改訂版E衛生薬学には、死因究明に関する学修目標が新たに入った。従来のコアカリに死因究明に関する項目はなかったことから、関連する学修内容について担当教員の理解を深める必要がある。
本シンポジウムでは、わが国の死因究明体制の脆弱さと死因究明関連法の施行経緯を確認すると共に、在宅医療への薬剤師の参画が一般化する中で死因究明に関する薬学部・薬剤師への期待の背景を探る。さらに、死因究明に関する学修方略の一案として、中毒患者を対象とする臨床中毒学と異状死体を対象とする法中毒学の一体的学修の提案を行い、教育担当者間での情報共有を図りたい。
(沼澤聡)