国産生薬生産普及協会は昨年、漢方薬の材料に使われる生薬で国内消費量のほぼ全量が輸入されている麻黄の国産化に成功した。薬局経営者である同協会代表理事の山口寿則氏、薬剤師である同専務理事の野村行宏氏がボランティア活動に近い形で神奈川県伊勢原市で栽培に挑み、日本薬局方のアルカロイド基準を満たした麻黄約45kgを漢方薬メーカーの栃本天海堂に出荷した。今年は100kgの収穫を目指し、将来的には収穫量を年間国内消費量600トンの1%に相当する6トンまで拡大する目標を掲げる。
伊勢原市は、日本三薬師の一つである日向薬師を有している。山口氏は「国産生薬の先行きが厳しい中、薬剤師の手で麻黄の栽培に成功した。多くの薬剤師に、品質が担保された麻黄の国産化に成功した事実をぜひ知っていただきたい」と話す。
【お詫びと訂正】
記事初出時、「薬剤師である同協会代表理事の山口寿則氏、同専務理事の野村行宏氏」とあったのは、「薬局経営者である同協会代表理事の山口寿則氏、薬剤師である同専務理事の野村行宏氏」の誤りでした。お詫びして訂正します。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。