便に含まれる腸内細菌叢の移植による新たな治療を研究開発している大学発ベンチャーのメタジェンセラピューティクス(MGTx)と順天堂大学は21日、パーキンソン病患者に腸内細菌叢を移植する治療法開発を目指し共同研究を始めたと発表した。パーキンソン病は脳の神経変性疾患として知られているが、原因物質が腸管神経叢から始まり、原因部位である中脳黒質まで移行し、ドーパミンを減少させている可能性があることに着目。両者が研究を進めることになった。
共同研究は9月から開始したという。「パーキンソン病に対する抗菌薬併用腸内細菌叢移植法の開発」が目的。順天堂医院において、ランダム化二重盲検プラセボ対象並行群間比較試験により、有効性と安全性を検証する。抗菌薬を用いて患者の腸内細菌叢を取り除き、健康なドナーから採取した腸内細菌叢溶液を移植する。主要評価項目はパーキンソン病の全般的な機能に関する標準評価法である「MDSUPDRS」を用いる。
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