アッヴィ日本法人は25日、米国本社でインターコンチネンタル(欧米以外の地域)を統括するコマーシャル担当バイス・プレジデントのティアゴ・カンポス ロドリゲス氏が11月1日付で新社長に就任すると発表した。トップ人事の理由について同社は、「サクセションプラン(後継者育成計画)に基づく決定」と説明している。2015年から9年社長を務めているジェームス・フェリシアーノ氏は、日本法人のシニア・アドバイザーになり、新体制の移行や次期経営計画策定の支援などを行う。
ロドリゲス氏は1976年生まれの48歳。99年にアッヴィの前身であるアボットラボラトリーズ(ポルトガル)に入社し、その後25年にわたり、欧州現地法人のゼネラル・マネジャーのほか、日本ではイミュノロジー事業本部長(2010年)を務めるなど要職を務めてきた。23年から現職。
フェリシアーノ氏は、C型肝炎治療薬「マヴィレット」の上市をピークに下降していた業績を回復させた。
バイオ後続品が登場した関節リウマチなどに用いる抗体医薬「ヒュミラ」に代わり、アトピー性皮膚炎などに用いる経口JAK阻害剤「リンヴォック」、乾癬に用いる抗体医薬「スキリージ」などによる免疫疾患領域の伸長が寄与した。
21~22年には米国研究製薬工業協会(PhRMA)の在日執行委員会委員長を務めた。