千葉県鴨川市の亀田総合病院薬剤部は、昨年10月から鴨川市立国保病院への薬剤師出向を行い、地域で活躍できる薬剤師育成を図る。6月の診療報酬改定で新設された薬剤業務向上加算を算定済みで、薬剤師2人を人選し、10月から1カ月交代で1人が業務を行う体制を開始した。出向先で地域医療を体系的に学べるよう病棟業務に加え、訪問診療・訪問看護への同行などを業務スケジュールに組み入れ、出向先施設の業務を回すだけではなく、能力開発につなげる教育カリキュラムも実装している。薬剤師不足に苦しむ地域病院の支援のほか、薬剤師のキャリア形成に向けた手段として活用する。
鴨川市立国保病院は、地域包括ケア病床60床、医療療養病床10床の70床を有する病院。地域包括ケア病棟を持つ病院とはいえ、全体の8割は救急患者で、常勤薬剤師はわずか1人と薬剤師確保が喫緊の課題となっていた。昨年9月に小橋孝介院長と亀田総合病院の院長が協議を行い、同10月からプロジェクトを開始した。
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