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慎重で丁寧な話し合いを

2025年01月10日 (金)

◆鉄鋼メーカーの日本製鉄による米USスチール買収劇が揺れている。米バイデン大統領が「国家安全保障上の脅威になる」と買収禁止命令を出したためだ。これに対し両社は、違法な政治介入と大統領らを提訴し、日本政府も巻き込む事態となった
◆日鉄が毅然と反対姿勢を示しているのも当然と言え、経営難だったUSスチールを救済する友好的な買収案だったはずが、一転して政治の渦に飲み込まれてしまった
◆製薬業界も、国民皆保険制度下で医療用医薬品事業を行っているだけに政府の影響を受けやすい。最近も象徴的な出来事が起きた。昨年末に欧米製薬団体の声明で明るみに出た「創薬支援基金」(仮称)の構想だ。スタートアップへの支援金を企業の収益に応じて義務的に拠出する枠組みとされる
◆同構想に対し、なぜ企業が資金を出すのかと欧米製薬団体が猛反発するのも無理はないだろう。医薬品供給が不安定な現在、国と製薬業界の軋轢は避けなければならない。国にはもっと慎重で丁寧な話し合いを進めてもらいたい。



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