日本医薬品登録販売者会会長 横山英昭
当会は、「全ての登録販売者の資質向上、業務支援、社会的地位の向上および登録販売者を目指す方への育成支援」に取り組む団体です。登録販売者はセルフメディケーション推進の要として、国民の皆様の健康増進のために重要な機能を担っています。セルフメディケーション推進は、国の方針として「骨太の方針」にも記載されている重大政策の一つです。
今後、改正薬機法に基づき、厚生労働省で策定される指針や日本チェーンドラッグストア協会で策定されるガイドラインにより明確化される「販売における関与のあり方」を遵守するよう取り組んでいきます。
そして、登録販売者がセルフメディケーションを支える重要な役割を担えるように活動していきます。そのための具体的な活動や、現在置かれている状況などについて紹介します。
登録販売者は、医薬品・サプリメント・医療機器等の情報提供・相談対応・販売等を通じてセルフメディケーションを推進し、国民の保健衛生向上および医療費低減化に貢献しています。現在全国で、28万5000人(2023年度末)の登録販売者が販売従事登録をしています。そのうち約50%がドラッグストアで勤務していると見込まれ、離島・へき地を含む全国各地で活躍しています。
ドラッグストアは医療機関が閉まっている土日祝日も営業しており、365日営業や夜間まで営業する店舗も多くあります。土日祝日・夜間を問わず、国民に医薬品を適切に提供し社会に貢献しているのが登録販売者です。まさにOTC薬販売において、社会的なインフラになっていることは言うまでもありません。
店舗の営業時間中は登録販売者の常駐が必要になりますので、より多くの登録販売者を誕生させ、育成することが必要不可欠です。
ドラッグストアによる一般用医薬品市場シェアは約90%を占めると見込まれています。さらに一般用医薬品の販売金額に占める第2類医薬品・第3類医薬品の割合は約95%であり、登録販売者の果たす役割は非常に大きいと言えます。
登録販売者は、毎年、継続的研修を最低12時間義務づけられており、常に知識習得を行っています。社内研修でなく外部の研修実施機関による研修が義務づけられていることに加え、ドラッグストア各社でも社内研修として勉強会を行っており、登録販売者の能力向上を目指しています。