薬局は小児用提供で苦慮
昨年12月以降のインフルエンザの急激な流行拡大で、抗インフルエンザウイルス薬の調達が厳しい中、小児科からの処方箋を多く応需する薬局からは「成人用とは異なり、小児用はタミフルドライシロップなどに限定されるため、代替薬の選択に苦労している」と悲鳴が出ている。抗インフルエンザウイルス薬の需要が供給量を大幅に上回る状態が続いており、汎用されているオセルタミビル塩酸塩は先発品である中外製薬の「タミフル」、後発品を販売している沢井製薬、東和薬品の製品も出荷制限状態にある。塩野義製薬の「ゾフルーザ錠」(一般名:バロキサビルマルボキシル)も9日から限定出荷を始めた。こうした状況下で厚生労働省は9日、医療機関・薬局、医薬品卸に適正な使用と発注を要請した。
厚労省が公表した昨年12月23~29日分のインフルエンザ発生状況によると、定点当たり報告数が64.39人と現在の集計方法となった1999年4月以降で最多となり、前週から約20人、昨年同期と比べて約3倍増加した。
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