【新製品】「SUPERSCAN SS-2000」3機種を発売 島津製作所

2025年06月12日 (木)

 島津製作所は9日、走査電子顕微鏡(SEM)「SUPERSCAN SS-2000」3機種を国内で発売を開始した。業務提携を結ぶ、SEMメーカーであるチェコ共和国のTESCAN社との共同ブランド「Shimadzu by TESCAN」の新機種となる。「SUPERSCAN SS-4000」「SUPERSCAN SS-3000」が持つ基本機能を踏襲した汎用機種となる。「SS-2000」は金属・高分子などの材料解析や粒子・異物の品質管理用途に適している。同社は、日本語対応のソフトウェアやマニュアルを整備し、分析・操作から保守・点検・修理などのアフターサービスまでをトータルで提供していく。

 電子顕微鏡は、ナノ領域の表面観察が可能な、科学技術の研究で必須の装置で、帯電しやすい資料は観察が困難だった。

 「SUPERSCAN SS」シリーズは、帯電を抑制できる低加速での観察が可能で、セラミックや樹脂など非導電性試料に対して最適な解像度とコントラストの画像が得られる。また、観察時の電圧・電流変更におけるビーム特性変化により生じる画像の明るさやフォーカスが自動調整されるため業務効率が向上する。

 「SUPERSCAN SS-2000」は、元素分析において専用ソフトウェア「Essense」による高い操作性を実現している。同社は、「Shimadzu by TESCAN」を通じて、様々な研究開発向けに付加価値の高いソリューションを提供していく。

 主な特長としては、上位機種「SS-4000/3000」のベースとなる独自の光学系により、あらゆる試料の微細な観察が可能なこと。また、極低倍率2倍からの観察を実現するWide Field Opticsにより歪みを抑えた画像が得られる。

 さらに、専用ソフトウェア「Essence」の光学系制御により、電圧・電流変更で生じる画像の明るさやフォーカスを自動調整するIn Flight Beam Tracingが分析ワークフローを削減できる。

 非導電性試料の観察には、帯電によって像が白く浮き上がって見えるチャージアップ現象の防止のため、低真空状態が必要となる。同製品では7~500Paまでの低真空範囲に対応が可能だ。一般的なSEMでは、低真空において窒素ガスを用いるが、同製品では、信号増幅率の大きい水蒸気雰囲気による独自の検出システムを採用しているため、低真空での高感度観察に有効となる。

 販売目標は年間20台。



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