シスメックスは、日本生命保険相互会社とヘルスケア領域における協業に合意したと、26日に発表した。両社は今後、互いのアセットを融合し、日本生命が保有するデータを活用した、慢性疾患やがんなどの疾患リスク評価モデルの開発に関する共同研究を開始する。
シスメックスは、臨床検査用の医療機器や試薬、ネットワークソリューションを世界190以上の国や地域に展開するリーディングカンパニー。検査データに関する解釈や診断の豊富な知見とノウハウを有し、主にヘマトロジーに関しては、同社独自のリサーチ項目も組み合わせた利活用が可能となっている。これらの検査データをAI解析することで、疾患リスクの評価や行動変容による予防の効果を検証し、より良いヘルスケアジャーニーの実現を目指している。
日本生命は、万が一のリスクに備える経済的な保障(保険)に加え、健康増進・予防支援にも注力している。その一環として、企業・保険者・自治体向けに「ニッセイ健康増進コンサルティングサービス Wellness-Star☆」を提供し、健診・レセプトデータをもとに、健康課題の可視化から健康施策の立案・実行までトータルで支援している。
両社は、それぞれの事業活動で集積してきたヘルスケアにおける技術・データや知見、ネットワークを融合し、慢性疾患やがんなどの疾患リスク評価モデルの開発についてフィージビリティスタディを実施してきた。これらで良好な結果が得られたことから、今回、共同研究を開始することで協業の合意に至った。今後、疾患リスク評価モデルなどの開発に向け、複数の具体的な研究テーマを設定し、ヘルスケア領域におけるデジタルソリューションを用いた新たな取り組みを共同で推進していく。
多項目自動血球分析装置XRシリーズ‐FDAから市販前届出の承認取得
また、シスメックスは同日、「多項目自動血球分析装置XRシリーズ」が、米国食品医薬品局(FDA)から510(k)の市販前届出の認可を取得したと発表した。今後、同製品の早期市場導入に向けた準備を進めていく。
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