国民の健康やQOL向上を睡眠の視点から支援することを目的とした、睡眠マネジメントに関する産学連携コンソーシアム「Sleep Innovation Platform(スリープ イノベーション プラットフォーム)」は10日から、「一般社団法人Sleep Innovation Platform」へ体制を移行した。また、新理事長に富田康弘氏(国家公務員共済組合連合会虎の門病院睡眠呼吸器科医長)が就任、前理事長の柳沢正史氏(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構WPI-IIIS 機構長・教授)は最高顧問兼理事となる。
2022年3月18日「世界睡眠デー」に設立された「Sleep Innovation Platform」は、睡眠サービス・商品開発を行う企業や生活者との接点を有する企業と、最先端の睡眠研究を行うアカデミアが連携し、睡眠をベースとしたイノベーションといった視点から、睡眠データや睡眠に関するエビデンス等を収集・蓄積し、国民の健康増進・予防等に貢献することを目指している。三つの活動方針を軸に、参画メンバーによるワーキンググループ(WG)を設置し、共同調査、実証実験、企画・開発などを進めている。
現在、27の団体・企業が参画し、これまでの活動実績と今後の事業推進を踏まえ、今回、社会的な信頼性の向上、より透明性の高い組織運営、安定した活動基盤の確立を図るため、一般社団法人として新たなスタートを切ることとなった。
三つの活動方針の一つは「睡眠サービスの品質向上」。アカデミアとの連携を通じ、睡眠状況や生体の把握・データ解析、これに対するエビデンスを基にした睡眠サービスの品質チェック基準を策定し、サービス全体の品質向上と、生活者への利用促進を図っていく。
二つ目は「様々な事業者間連携による高付加価値?ビジネスモデルの検討・開発」。国民の健康寿命延伸やQOL向上、健康経営における企業従業員の生産性等の視点から、事業者・アカデミア連携による高付加価値ビジネスモデルの検討を行いる。
三つ目は「睡眠データの利活用促進に向けた基盤整備」。睡眠データ基盤構築に向け、睡眠データの計測方法、精度や実装すべき機能等の検討を行い、さらに睡眠データ以外のPHR(Personal Health Record)データ・ライフログといったデータとの連携・活用も視野に入れている。
WGは、▽睡眠サービスの品質向上▽様々な事業者間連携による高付加価値ビジネスモデルの検討・開発▽睡眠データの利活用促進に向けた基盤整備――の三つがあり、それぞれのWGにいくつかのサブWGが活動している。
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