2026年がスタートした。午年の言い伝えとしては、疾走する駿馬のイメージや古くは農耕への貢献もあって吉の方が多いように感じる。医薬品に関係する産官学や製配販など、あらゆる領域において明るいニュースが届けられるような年となってもらいたいと年頭に願う。
昨年12月26日に26年度予算案が閣議決定された。歳出入額は、前年度を7兆1114億円上回る122兆3092億円と過去最大規模の予算となった。フレームを見ると、一般歳出が70兆1557億円(対一般会計歳出57.4%)、地方交付税交付金等20兆8778億円(17.1%)、国債費31兆2758億円(25.6%)となっている。
国家予算は誰のものかと問われれば、言うまでもなく主権者たる国民のものである。だが、編成するのは財務省を筆頭とする各省庁の官僚であり、各省庁は自らが必要とする予算を獲得するため、最終的には主務閣僚と財務相が調整して決定している。この過程のどこに国民はいたのだろうか。もっとも、閣僚も官僚も国民であるのだが。
予算案の内容を見ると、一般歳出において最大のシェアを持つのは社会保障の39兆0559億円で31.9%に達する。次いで防衛関係費が8兆9843億円(7.3%)で、公共事業6兆1078億円(5.0%)、文教および科学振興6兆0406億円(4.9%)が続き、食料安定供給やエネルギー対策などその他が9兆9670億円(8.1%)となっている。
社会保障では自然増6300億円から制度改革・効率化等で1500億円を低減するが、その原資として薬価改定1100億円、高額療養費制度見直し300億円、食品類似薬の保険給付見直し100億円、長期収載品の選定療養拡大100億円などが示されている。
診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等の各改定は、賃上げなどの従事者処遇改善と継続している物価高対策に注力した結果となった。特に、介護報酬・障害福祉サービス等改定は3年に1回行われるが、本来の27年改定を前倒しで期中に実施する異例の対応となった。
高市早苗首相が自民党総裁選の頃から言及していた診療報酬、介護報酬の定時改定を待たずに対策を実施する意向に基づいたもので、補正予算での対応に続く本予算措置となった。
予算は編成して国会審議を経て成立するが、成立するだけでは予算の意味は全くない。予算に盛り込まれた施策が確実に執行されてこそ、初めて国民・国家の役に立つ。執行についても単に配分するのでは無駄が生じる。厚生労働省だけでも毎年の会計検査院による指摘は数も多く額も大きい。予算執行は確実かつ適正でなければ、真の意味で国民のためにはならない。まずは、25年度補正予算で盛り込んだ優先施策の確実な執行を求めたい。



















