◆新たな切り口から病院薬剤師が外来医療に関与する動きが、いくつかの施設で活発になってきた。外来診察室で医師と同席したり、外来エリアに薬剤師の専用室を設けたり、院内に「薬剤師外来」を設けたりし、患者と関わりを深めようとしている
◆海外の実例を参考に日本では名古屋大学病院が、喘息患者の吸入指導などを手がける「薬剤師外来」を先進的に展開してきた。最近になって、その概念が他施設にも導入され始め、癌、精神科、HIVなど対象領域も広がってきた
◆入院中心の医療から、外来や地域を主体とした医療への変化が背景にある。医師の投与設計を薬剤師がすぐそばで支援したり、外来患者に充実した服薬説明を行ったりすることで、外来医療の質を高めるのが目的だ。医師不足の解消に役立つとの狙いも裏にはある。職能拡大につながる動きとして歓迎したい
◆ただ、こうした取り組みはある意味では、院外処方せんを応需する薬局薬剤師が本来担うべき役割を、病院薬剤師が肩代わりしていると言えなくもない。薬局薬剤師の業務向上や薬薬連携の充実を、同時並行で進めていく必要があるだろう。
「薬剤師外来」
2009年06月08日 (月)
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