薬事・食品衛生審議会日本薬局方部会は25日、第15改正日本薬局方における一般試験法や医薬品各条の一部改正と、ヒトインスリン注射液など7品目の局方新規収載候補を了承した。局方一部改正については、パブリックコメント等を経て来年1月までに告示する予定。
局方一部改正については、日米欧の3局方の調和合意を一般試験法に反映させて、溶出試験法を見直すと共に、医薬品各条のうち、ヘパリンナトリウムとヘパリンカルシウムについて、より適切な確認試験、純度試験を設定する。
改正の概要は次の通り。
一般試験法の改正
[1]溶出試験法:フロースルーセル法による溶出試験操作を、脈流のある送液用ポンプの使用および送液速度と脈流の有無で規定することについて、改正を行う。
医薬品各条の改正
[1]ヘパリンナトリウム:確認試験の項、純度試験の項類縁物質の目およびガラクトサミンの目を追加し、純度試験の項過硫酸化コンドロイチン硫酸の目について、改正を行う。
[2]ヘパリンカルシウム:純度試験の項類縁物質の目を追加し、確認試験の項過硫酸化コンドロイチン硫酸の目について、改正を行う。
[3]ヘパリンナトリウムおよびヘパリンカルシウムの改正に伴い、一般試験法の部9・01標準品の条にアミノ安息香酸誘導化試液、過塩素酸リチウム、D‐ガラクトサミン塩酸塩、D‐グルコサミン塩酸塩、デルマタン硫酸エステル、ボラン‐ピリジン錯体およびD‐マンノサミン塩酸塩を追加する。
新規収載品目は次の通り。なお、各候補品目の名称については、局方原案審査委員会で別途審議する予定。
▽イフェンプロジル酒石塩酸錠▽イフェンプロジル酒石酸塩細粒▽リルゾール▽リルゾール錠▽ヒトインスリン注射液▽ヒトイソフェンインスリン水性懸濁注射液▽二相性ヒトイソフェンインスリン水性懸濁注射液