大日本住友製薬は、日本ケミカルリサーチ(JCR)に成長ホルモン事業を譲渡すると発表した。JCRは、大日本住友の成長ホルモン事業を譲り受けることで、これまで両社で共同販売してきた遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」の単独販売を、7月にも開始する予定だ。
両社は2006年からグロウジェクトの共同販売を進め、現在、成長ホルモン市場で約20%のシェアを獲得している。ただ、薬価改定やバイオ後続品の上市によって、競争激化が予測される成長ホルモン市場で、さらなるシェア拡大を図るためには、収益性や競争力を強化する必要があった。
こうした中、両社は、グロウジェクトの販売最大化に向け、検討を進めてきたが、遺伝子組み換え技術を強みとするJCRに、グロウジェクトの販売を集約することが最適と判断。大日本住友の成長ホルモン事業をJCRに譲渡し、JCRがグロウジェクトを単独販売することになった。
今回の事業譲渡により、大日本住友の成長ホルモン営業部に所属する40人の社員は、JCRに出向する。