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【EDC】電助システムズ

2010年3月31日 (水)

紙CRFをUSBメモリに‐小・中規模治験標的に訴求

 電助システムズは2004年から、USBメモリにCRF入力画面を内蔵した、eCRF運用システム「Satellite(サテライト)」のサービス提供を開始している。「サテライト」は従来のEDCシステムとは異なり、「紙のCRFをUSBメモリにのせ替えただけ」というシンプルなシステム。新たなシステムの導入に伴う試験実施施設の負担が少なく、システムサポートも最小限にすることで、試験依頼者側が独自に運用できるシステムとして開発された。Web上で利用するEDCシステムに比べ、10分の1程度の運用コストを実現し、導入実績を伸ばしている。安藤永一社長は、「小・中規模の臨床試験を手がける製薬企業・CROや、臨床研究を進める医師を支援したい」と述べ、使い勝手の良さと運用コストの安さを武器に、サービスを訴求していきたい考えを示した。

紙の手軽さを保持して、1/10の低コスト実現

 同社は、96年4月に設立され、主に医薬品の臨床開発試験におけるSASシステムの利用を目的としたコンサルティング・サポート、SASシステムによるパッケージソフトウェアの開発・販売などを手がけてきた。

左から出田部長、安藤社長、シニアシステムエンジニアの西川氏

左から出田部長、安藤社長、シニアシステムエンジニアの西川氏

 安藤氏は、現在普及しているEDCシステムについて、「依頼者側が使用するには、あまりにも複雑で、オーバークオリティになっている部分がある。数十症例程度の小・中規模の臨床試験ならば、最新のシステムを使わなくとも、最小限のシステムで十分対応が可能」と説明する。

 そこで、同社が開発したのが、USBメモリにシステムを搭載した「サテライト」。紙CRFの手軽さを保持したまま、部分的に電子化しているのが特徴で、従来のEDCシステムに比べ、10分の1程度の低コストを実現した。既に医師主導試験で25試験、製薬企業による臨床試験で12試験の導入実績がある。

 Web上で利用するEDCシステムでデータを入力するためには、インターネットに接続する必要があるが、一部の医療機関ではインターネット環境が整備されていないのが現状だ。

 その点、サテライトは、医療機関側のインターネット環境に左右されずに、USBメモリをパソコンに挿入するだけで、どこでもデータ入力が行える。

 USBメモリを立ち上げると、パソコンの画面上に紙CRFと同じ入力画面が立ち上がり、簡単にデータを入力することが可能で、入力されたデータはUSBメモリで暗号化されて保存され、インターネットを介してデータセンターに送信される。

 インターネットに接続していない場合でも、紙CRFと同様にFAXでデータセンターに送信することができ、最終的にはモニターがUSBメモリを回収する。

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 さらに、USBメモリでデータ収集を行うことによって、データ管理が強化されるメリットもあるという。万が一、依頼者側が収集したデータベースが消失したとしても、医療機関側から全てのUSBメモリを回収することで代替できる。逆に、治験責任医師やCRCがUSBメモリを紛失した場合でも、あらかじめコピーしたデータが依頼者側に送信されているため、リスクを回避できる。

 そのため、USBメモリとデータベースの二重セキュリティ構造を評価して、受注を判断した依頼者もあるという。安藤氏は、「サテライトを使う一番のメリットは、データを収集する作業がより低コストで確実に行えること」とサービスに自信を示している。

柔軟性が高く独自運用進む

 これまで、製薬企業がEDCシステムを運用する場合、システム企業のサポートがなければ、臨床試験を進めることができないのが現状だった。それに対し、サテライトは依頼者側のデータマネージャーが独自に運用できる。安藤氏は「システムを運用するに当たっての医療機関側の負担が少なく、システムサポートを最小限にしたことで、依頼者側はシステムを柔軟に運用することができる」と、使い勝手のよさを強調する。既に、システムのパッケージだけを納品し、プロトコールに応じて独自で運用している製薬企業もあるという。

 07年には、オプションサービスとして、サテライト専用のCDMシステム「SatelliteBase(サテライトベース)」の販売を開始。SAS上で動作し、データベース管理機能、薬剤、有害事象などのコーディング機能、サテライトで収集されたデータ以外のデータ入力や取り込み機能を搭載した。

 今後は、Web上からパソコンにダウンロードすることで、サテライトが利用できるサービスを開始する予定だ。一部の医療機関では、情報漏洩に対するセキュリティポリシーから、パソコンを使用する際に、USBメモリを挿入できない施設が増えているという。同社は、USBメモリを使えない施設に対し、Web上でサテライトをダウンロードしてもらうことで対応する方針だ。

臨床研究もサポート

 「かゆい所に手が届くサービス」をモットーに、事業展開を進めている電助システムズ。今後、治験のみならず、医師が行う臨床研究も積極的にサポートしていく考えだ。安藤氏は、「コストメリットと利便性の高さを強みとし、サテライトを通じて多くの新薬や新しい治療法を世に送り出したい」と、今後の事業展開に向け、意気込みを語った。


電助システムズ
http://www.densuke.jp/




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