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職能と責任の拡大

2010年05月17日 (月)

◆厚生労働省からチーム医療の推進に関する通知が出されるなど、各医療スタッフの職能拡大に関心が集まっている。こうした動きをどう捉えるか、旧知の医師に聞くと、「どんどんやってもらってかまわないが、その責任までしっかりとるのか」との答えが返ってきた
◆医師が従来担っていた業務を各医療スタッフに分散させるのはいい。多忙な医師にとって助かることだ。しかし、患者が死亡するなど何か問題が起こった場合、その責任を従来と同じ重みで背負うのはたまらない、とその医師は言う
◆確かに、職能の拡大に付随して、それぞれの責任が重くなるのは当たり前のことだ。職能拡大という権利だけを手に入れ、責任は放棄する“いいとこ取り”は通用しない。業務遂行の責任、問題発生時の責任を負う必要がある
◆ともすれば人は、権利の拡大だけを主張しがちで、表裏一体であるはずの責任には目を向けない。それを逆手に取って、責任を引き受けると先に宣言してしまえば、権利を主張しやすくなるのかもしれない。責任を負う覚悟を示しつつ、各医療現場において薬剤師の職能拡大に取り組んでほしい。



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