◆「大学の役割とは教育、研究、そして社会貢献の三つです」。退任したある薬系大学の元学長の言葉だ。久しぶりに大学の役割を、思い出させてもらった気がした
◆薬系大学の入学者はここ数年、定員自体が絞られる傾向もあるが、受験者数の減少を背景に、定員を大きく割り込むといった状況が続いている。一部大学に定員の超過も見られるが、3年連続の「総定員割れ」となった。質が低下する可能性が懸念される
◆先の共用試験では、受験者のほとんどが合格。ただ2006年度入学の6年制第一期生の数と比べると大きく減少していた。理由は退学や留年など様々だろう。ただ、数年前に遡るが、ある私大関係者は、「入学直後の事前補習で大変!」と話していたことは気がかりだ
◆専門性がより要求されるチーム医療が論議され、薬剤師がその中心にいる。今後も薬剤師の立場は“科学者”であろう。せっかくの6年間の多くが補習や各種受験対策にばかり費やされ、肝心の研究マインドに至らないのでは、社会貢献以前の問題。全会一致の法改正が、水泡に帰することがないよう望みたい。
3年連続「総定員割れ」
2010年05月19日 (水)
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