みらかホールディングスは、子会社の富士レビオが米アボットの傘下でベルギーの臨床検査薬企業「イノジェネティクス」の全株式を取得すると発表した。全株式の取得予定日は8月31日を予定し、買収額は約98億円。富士レビオは、欧州に販売網を持つイノジェネティクスを子会社化することで、臨床検査薬事業のグローバル化を加速させたい考えだ。
富士レビオは、主に感染症・腫瘍領域で臨床検査薬の開発・製造を行い、国内事業に加え、米国子会社を通じて海外展開を進めてきた。今回、欧州を中心に世界90カ国で販売実績があり、感染症・遺伝子疾患領域の臨床検査薬を開発するイノジェネティクスを買収することで、日米欧に事業拠点を獲得でき、グローバルで事業基盤を強化できると判断した。
今後、特に感染症領域で両社の知的財産やノウハウを共有・集約し、付加価値の高い製品を開発していきたいとしている。
イノジェネティクスの2009年売上高は、約63億円。本社ベルギーのほか、米国、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、ブラジルに販売拠点を持っている。