薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は25日、日本新薬が申請した骨髄異形成症候群(MDS)治療薬「ビダーザ」、北里研究所のはしか風しん混合生ワクチン「北研」の2品目の承認を審議し、了承した。いずれも、約1カ月後に開かれる予定の薬事分科会に報告される。
▽はしか風しん混合生ワクチン「北研」(北里研究所が製造販売):有効成分は乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン。効能・効果は、麻しんおよび風しんの予防。再審査期間は8年。原体・製剤とも劇薬に指定の予定。既存薬に、阪大微生物病研究会の「ミールビック」、武田薬品「タケダ」などがある。
▽ビダーザ注射用100mg(日本新薬が製造販売):有効成分はアザシチジン。効能・効果は、骨髄異形成症候群。オーファン指定のため、再審査期間は10年。原体・製剤とも劇薬に指定の予定。海外43カ国で承認済み。
同剤は、拡散合成を阻害する代謝拮抗剤。腫瘍細胞のDNAメチル化を阻害することで、腫瘍細胞の増殖を抑制する。MDS治療薬としては、8月に承認されたセルジーンのレブラミドカプセルがある。承認条件として、全例調査が付された。
3成分の公知申請も
この日の部会では、6日の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が妥当とされた、次の適応外薬3成分の公知申請を了承。保険適用された。
▽ミオMIBG‐I123注射液(富士フイルムRIファーマ):一般名は、3‐ヨードベンジルグアニジン(123I)注射液で、腫瘍シンチグラフィによる褐色細胞種の診断の適応を追加。
▽イムラン錠(グラクソ・スミスクライン)、アザニン錠(田辺三菱製薬):一般名はアザチオプリン。全身性血管炎、全身性エリテマトーデスなどの適応を追加。
▽ノボセブンHI静注用(ノボノルディスクファーマ):一般名は、エプタコグアルファ(活性型)(遺伝子組み換え)。グランツマン血小板無力症の適応を追加。
これを受けて厚労省は、3成分の適応外使用について関係医療機関や製造販売業者に周知徹底するため、25日付で医薬食品局審査管理課、安全対策課が通知を発出した。