薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会は、テルモとサンメディカル技術研究所が開発した、体内植え込み型人工心臓システム2品目の承認を了承した。いずれも、日本で開発されたものとしては初。12月下旬に開かれる予定の薬事分科会に報告される。
サンメディカルの「EVAHEART」は、体内に埋め込む血液ポンプの内側に、水を循環させることによって、血液を冷やし、長時間使用で課題だった血栓をできにくくした。海外での承認はまだない。
テルモの「Dura Heart」は、心臓内部で血液を押し出す羽根車を、磁気で浮かせて回す「磁気浮上方式」を採用。接触面での発熱がないため、血栓が形成されにくい上、機械的な接触もなく、耐久性に優れている。欧州では、2007年に承認を取得しているが、米国では現在治験中。
いずれの製品も、再審査期間は7年。承認条件として、▽全例調査▽十分な知識・経験を有する医師、施設での使用▽医療従事者、患者、介護者に対するトレーニングの徹底――などが付される。