業界牽引するリーダーとして

肥田氏
医療業界特化型の人材紹介サービスとWeb求人サイトを展開するグッピーズは、ホームページの改善、人によるサービスの質的向上、顧客起点に立った閲覧課金制の導入など、常に業界をリードする存在として知られている。社長の肥田義光氏は、「今年は業界トップに立って、次のビジネスを展開したい」と、業界を牽引するリーダーとして、成長と進化を続けていく姿勢を強調する。その基盤として、肥田氏が最も重視しているのが『信頼』で、「信頼なくして人材関連のビジネスは成り立たない」との信条を貫く。グッピーズと業界の最近の動きを聞いた。
Web掲載料金の閲覧課金制軌道に
同社の顔とも言える求人サイトの掲載料金を、それまでの期間単位から、見られた分だけ課金する閲覧課金制に切り換えて2年目となった。当初は1閲覧80円に設定していたが、現在では50円とさらに利便性を高めている。肥田氏は「競争が激しい市場で、一昨年にシステムを変えて、1年間苦労したが今は順調で、閲覧課金制はかなり根づいてきたと感じている。当社しかやっていないシステムであるため、他社に比べて優位性はある」と、パイオニアとしての自信を見せる。
昨年は、競合企業が増える中で、アクセス数、登録数ともに2・5倍に躍進した。同社は、肥田氏も含めた薬剤師をはじめ、各医療に精通した人材が集まっていることから、それぞれの職種での最適なマッチングが可能で、医療介護系30職種に対応できる唯一の企業となっている。
現在は医師、看護師、介護以外ではトップクラスの実績を誇る。薬局では薬剤師以外に、医療事務もトップシェアを占める。「2013年の就職戦線は不透明で、薬剤師は数年後には過剰となって、薬剤師就職市場はシュリンクする」と読むが、その中でもシェアは獲得していく方針だ。今年も同様の伸長を見込んでおり、「今年は医師、看護師、介護でもトップになり、医療介護系求人サイトのデファクトスタンダードを目指す。また、今年中には違った展開もしたい」と、肥田氏は意気込む。
グッピーズは事業の特性から、ネットシステム開発に資金を投入しているのはもちろん、求人・求職側に向けたサポートセンターの設置や、電話対応の時間延長など、全体的なサービスの質向上を常時図っていることも特徴だ。
他社に先駆けた取り組みを展開へ
最近の若者の生活様式に対応して、09年12月からスタートした携帯サイトは、今では全アクセスの25%を占めるに至っている。この春には、スマートフォンにも対応する予定で、他社に先駆ける取り組みも、同社の強みの一つになっている。
また、新卒向け採用支援サービスは、Webサイトだけではなく、紙媒体でも存在感を示している。新卒者向けには、「GUPPY2012就職DATAハンドブック」1万5000部を、薬学生に無料配布し、新卒・社会人向けには「LEADER・薬局業界をリードする10人の社長」7万部を、全国の薬局や大学などに無料配布しており、評判も上々だという。
薬学5年生の内定者も出始めているが、同社では学生からの問い合わせなどに応じているほか、大学から依頼されて、薬学生の就職の仕方や業界の紹介、企業選択のポイントなどについて講演し、質疑応答も行っている。これも信頼があってこその活動と言える。
新しい職種の登録販売者については、コンビニからの問い合わせが増えているようだが、まだドラッグストアから人材が出ていない状況にあるため、現在は静観している段階だという。
同社は今年、業界のリーディングカンパニーとしてのポジションを確立した上で、さらなる発展に向けた次の一手に着手する。
グッピーズ
http://job.guppy.jp/