阪本漢法製薬は、頑固な肩こりやつらい五十肩に効果のある、漢方処方“独活葛根湯”を採用した「パスタントン顆粒」(第2類医薬品)を、11日から新発売した。のんですぐ溶ける顆粒タイプの「満量処方」の漢方製剤で、男女を問わず多い肩こり・四十肩・五十肩、寝違えなどの悩みに対し、優れた効果を発揮する。同社では、外用消炎鎮痛剤など他の肩こり訴求商品からの乗り換でなく、プラスして併用できるという特徴を、店頭で訴求することで、潜在需要を喚起すると共に、これまで漢方製剤を使用したことがなかった人へもアプ
ローチしていく考え。
「パスタントン顆粒」は、成人1回1包を1日3回、食前または食間に服用する“独活葛根湯”処方の漢方製剤。独活葛根湯は、本人の症状や様子に合わせて服用を続けることができる、肩や首の症状の専門処方で、医療用の漢方エキス剤にない処方なので、薬局・薬店でしか手に入らないのも特徴。さらには、シャープ、スピード、スモールという、独自の“三つのS(エス)”から始まる特徴を備えている。
いわゆる満量処方は、理論的には半量処方の漢方製剤2日分に含まれる有効成分の量と同じとなる。同品は満量処方なので、シャープに、しっかりと効く。また、他の独活葛根湯製品は多くが錠剤タイプなのに対し、同品は顆粒タイプなので、服用後に胃でサッと溶け、吸収されるまでのスピードが早い。
一般的に、慢性的な肩こりや、長い間五十肩に悩んでいる人は、会社や出先でも服用できるよう、常に薬を携帯していたいという人が多い。他の独活葛根湯処方の製品が、瓶入りや大きなパウチタイプなのに対し、同品は1回分ごとの小さな分包タイプなので、バッグや財布に入れて持ち運びやすい。
葛根湯は、かぜ薬として広く認知されているが、肩こりや五十肩に効果がある漢方処方の独活葛根湯の存在は、あまり知られていない。そのため、漢方薬コーナーの棚に置くだけでは、漢方に興味がある人しか手に取らない。
そこで同社では、「漢方薬にとらわれず、肩こりや五十肩に効果がある薬としての認知度を上げるため、売り場作りに注力していきたい」としている。
具体的には、他の肩こり訴求商品から乗り換えるのではなく、体の外から外用消炎鎮痛剤、体の内側からパスタントン顆粒が効くなど、従来の商品と組み合わせて使用することで、より効果的というプラスワン提案の訴求を、肩こり対策コーナーなどをメインに展開していくという。税抜き希望小売価格は、3g×12包1500円。さらに、店頭販促用の吊り下げディスプレー付きセット(4個入り)も用意した。
「パスタントン顆粒」のネーミングについて、同社では「童謡にあるような肩たたきのリズム“タントン”に、肩こりを改善して肩たたきを“パス”できるようになってほしい、という思いを込めて名づけた」としている。