厚生労働省は、16品目の薬事承認事項の一部変更を、薬事・食品衛生審議会医薬品第一、二部会へ相次ぎ報告した。
第一部会(4月27日)
▽ジャヌビア錠25mg、同50mg、同100mg(MSD)、グラクティブ錠25mg、同50mg、同100mg(小野薬品工業)=有効成分はシタグリプチンリン酸塩水和物。2型糖尿病に対するα‐グルコシターゼ阻害薬との併用を効能・効果に加える。
▽ゴナールエフ皮下注用150(メルクセローノ)=有効成分はホリトロピンアルファ(遺伝子組み換え)。視床下部―下垂体機能障害と多嚢胞性卵巣症候群に伴う無排卵、希発排卵における排卵誘発の効能・効果を加える。
▽ノバスタンHI注10mg/2mL(田辺三菱製薬)、スロンノンHI注10mg/2mL(第一三共)=有効成分はアルガトロバン水和物。ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)II型患者における血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)と、HITII型(発症リスクのある場合を含む)における経皮的冠インターベンション施行時の血液の凝固防止の効能・効果を加える。
▽フォルテオ皮下注キット600μg(日本イーライリリー)=有効成分はテリパラチド(遺伝子組み換え)。骨折の危険性の高い骨粗鬆症の効能・効果で、投与期間を従来の「18カ月間まで」を「24カ月間まで」に変更する。
▽ ワソラン静注5mg(エーザイ)=有効成分はベラパミル塩酸塩。小児における頻脈性不整脈(発作性上室性頻拍、発作性心房細動、発作性心房粗動)に対する用量を加える。公知申請の事前評価済み。
▽ワソラン錠40mg(エーザイ)=小児における頻脈性不整脈(心房細動・粗動、発作性上室性頻拍)の効能・効果を加える。
▽メインテート錠2・5、同5、同0・625(田辺三菱製薬)=有効成分はビソプロロールフマル酸塩。アンジオテンシン変換酵素阻害薬またはアンシオテンシンII受容体拮抗薬、利尿薬、ジギタリス製剤等の基礎治療を受けている患者について、虚血性心疾患や拡張型心筋症に基づく慢性心不全の効能・効果を加える。公知申請の事前評価済み。
▽抗D人免疫グロブリン筋注用1000倍「ベネシス」(ベネシス)=有効成分は乾燥抗D(Rho)人免疫グロブリン。D(Rho)陰性で、以前にD(Rho)因子で感作を受けていない女性に対し、妊娠28週前後に投与して、同因子による感作を抑制する効能・効果を加える。分娩後、流産後、妊娠中の羊水穿刺等の検査・処置後、腹部打撲後などのD(Rho)感作の可能性がある場合に使用する。公知申請の事前評価済み。
▽抗Dグロブリン筋注用1000倍「ニチヤク」(日本製薬)=有効成分は乾燥抗D(Rho)人免疫グロブリン。抗D人免疫グロブリン筋注用1000倍「ベネシス」と同様の一変。公知申請の事前評価済み。
▽リュープリン注射用1・88、同3・75(武田薬品)=有効成分はリュープロレリン酢酸塩。中枢性思春期早発症に対する新用量を加える。公知申請の事前評価済み。
▽ソル・メドロール静注用40mg、同125mg、同500mg、同1000mg(ファイザー)、注射用ソル・メルコート40、同125、同500、同1000(富士製薬工業)=有効成分はメチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム。ネフローゼ症候群の効能・効果を加える。公知申請の事前評価済み。
第二部会(4月28日)
▽点滴静注用ホスカビル注24mg/mL(アストラゼネカ)=有効成分はホスカルネットナトリウム水和物。造血幹細胞移植患者のサイトメガロウイルス血症、サイトメガロウイルス感染症の効能・効果を加える。
▽イムラン錠50mg(グラクソ・スミスクライン)、アザニン錠50mg(田辺三菱製薬)=有効成分はアザチオプリン。治療抵抗性のリウマチ性疾患(全身性血管炎、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、難治性リウマチ性疾患)を効能・効果に加える。公知申請の事前評価済み。
▽ミオMIBG―I123注射液(富士フイルムRIファーマ)=有効成分は3‐ヨードベンジルグアニジン(123I)注射液。腫瘍シンチグラフィによる褐色細胞腫の診断を効能・効果に加える。公知申請の事前評価済み。
▽エサンブトール錠125mg、同250mg(サンド)、エブトール125mg錠、同250mg錠(科研製薬)=有効成分はエタンブトール塩酸塩。マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症を効能・効果に加える。公知申請の事前評価済み。
▽リファジンカプセル150mg(第一三共)、リファンピシンカプセル150mg「サンド」(サンド)=有効成分はリファンピシン。MAC症を含む非結核性抗酸菌症を効能・効果に加える。公知申請の事前評価済み。