
第一三共ヘルスケアは、OTC医薬品主力ブランドのH2ブロッカー胃腸薬「ガスター10」に、ピンクを基調とした女性向け新包装品(第1類医薬品)を加え、今日1日から新発売する。ブルーを基調とした「ガスター10」シリーズは、錠剤・散剤・内服液・水なしでも服用できる口中溶解タイプ(いずれも第1類医薬品)と、ラインナップを充実させているが、女性の声を参考にデザインした包装を加え、新たな女性ニーズの獲得につなげる。
1997年から発売しているスイッチOTC胃腸薬の「ガスター10」は、過剰な胃酸分泌を抑制するファモチジンを配合したH2ブロッカー薬。胃酸中和型の胃腸薬とは異なるタイプで、傷ついた胃粘膜の修復を早め、胃痛・胸やけ・むかつきなどへの優れた効果から、幅広い年代層で支持を得ている。
同シリーズは、ブルーを基調としたデザインもあって、やや男性的なイメージも強かったようで、同社が09年に行った調査(全国の20~50代の男女1552人を対象)では、液剤を除いた胃腸薬購入者の約半数が女性であったのに対し、「ガスター10」の女性購入者は4割ほどにとどまっていた。
さらに昨年、OTC胃腸薬を最もよく使用する目的について、症状別に割合を調べたところ(首都圏の25~44歳の男女2152人を対象)、胃酸過多によって起こりやすい症状の一つである“胃痛”を挙げた人は、男性よりも女性が多い傾向にあったという。
最近では、ストレス等の心因性から胃痛等の不快症状を訴えるOL・主婦などの女性層が増えているとされており、これらの調査からも「ガスター10」の潜在ニーズが示された。そこで同社では、新たに女性層へのアピールとして、女性がより手に取りやすい包装を目指し、調査でも女性に好評だったピンクを基調とした新包装品を、新たに追加することにした。
剤形は、直径7mmの小粒でのみやすい糖衣錠(6錠入り)と、L‐メントール配合で口中でサッと溶け、スーッとする散剤(6包入り)の2タイプを揃えた。いずれも税込み希望小売価格は1029円。
同社では、新包装品を加えた「ガスター10」のブランドサイト(http://www.gaster10.jp/)を充実させる一方、今月中旬からは「ガスター10」のイメージキャラクターである坂口憲二に加え、モデルの清野優美を起用したTVCMを放映する予定。清野優美が、重要なプレゼンテーションの最中に胃がキリキリと痛む女性を演じ、女性層へのアピールを通じて、さらなるユーザー獲得を目指す。