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【アステラス製薬】米BVとADC共同開発‐多発性癌に発現する「ネクチン‐4」が標的

2011年06月10日 (金)

 アステラス製薬の米子会社アジェンシスと米バイオベンチャーのシアトルジェネティクスは、抗体‐薬物複合体(ADC)「ASG‐22ME」の共同開発を開始する。今後両社は、米国で固形癌患者を対象とした第I相試験に着手する方針。

 アジェンシスとシアトルは2007年1月、ADC技術に関するライセンス契約を締結。アジェンシスが開発中の「ASG‐22ME」について、共同開発を行うオプション権契約を交わしており、今回シアトルがその権利を行使した。今後両社で「ASG‐22ME」の共同開発・商業化を進め、固形癌を対象とした第I相試験をスタートさせる。

 契約により、両社は「ASG‐22ME」に関する費用・利益も折半する。シアトルのオプション権行使に伴い、アジェンシスはシアトルからこれまで発生した「ASG‐22ME」に関する開発費用の半額を受け取る。

 「ASG‐22ME」は、膀胱癌や乳癌など多発性癌に発現する「ネクチン‐4」をターゲットとした完全ヒト型抗体に、強力な合成毒素の「モノメチル・アウリスタチンE(MMAE)」を結合させたもの。

 既に両社は、ADCプログラムの一つ「ASG‐5ME」で膵癌・前立腺癌を対象とした第I相試験を共同で実施している。

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