アステラス製薬は、英子会社「プロシディオン」が保有するDPP‐4阻害薬の知的財産とロイヤリティについて、米投資会社「RPマネジメント」が運営する投資ファンド「ロイヤリティ・ファーマ・ファイナンス・トラスト」に譲渡すると発表した。今月中に譲渡を完了する予定で、譲渡額は6億0900万ドルとなっている。
昨年6月にOSIファーマシューティカルズを買収したアステラスは、OSI子会社で糖尿病・肥満領域の研究開発を担うプロシディオンについて、資産売却も含めた戦略的選択肢を検討してきた。その結果、株主価値を最大化するためには、プロシディオンが持つDPP‐4阻害薬をロイヤリティファーマに譲渡するのが最適と判断。今回の売却によって得た資金は、泌尿器、移植・免疫などの戦略領域への投資に充てる方針だ。
また、プロシディオンが開発を進める2型糖尿病治療薬「PSN‐821」、抗肥満薬「PSN‐842」や研究開発機能についても、今後の対応を検討していくとしている。