省力化やコスト削減を追求
「質の高いサービス」目指す

葵調剤の大阪中央薬局スタッフと水野氏(中央)
1999年に宮城県仙台市で発足した葵調剤は、「患者から指名されるかかりつけ薬局・頼りにされる薬剤師」を経営理念に、患者に真の信頼と満足の得られる薬局を目指している。現在、仙台から沖縄まで50店舗をチェーン展開しているが、新規出店も含めた全店舗に、モイネットシステムの「調剤薬局システムファーミー」の導入を進めている。「ファーミー」の導入は、患者への質の高いサービス提供のためのさらなる省力化・効率化の追求や、新規出店へのコスト削減に大きく寄与している。
葵調剤業務推進部長の水野泰宏氏(薬剤師)は、「患者さんから指名されるかかりつけ薬局・頼りにされる薬剤師になるには、患者さんへの労わりと優しい気持ちを忘れてはならない」と訴えかける。
さらに、その具体的な施策として「薬局と患者さんとのコミュニケーションの重要性」を指摘し、「患者さんのお薬や、健康に関する不安を相談しやすい環境作り、患者さんへの質の高いサービスを提供するための省力化・効率化の追求が不可欠になる」と強調する。
「ファーミー」を全店舗に‐費用対効果の高さで選択
葵調剤でのさらなる省力化・効率化と、新規出店のコスト削減に大きく寄与しているのが、モイネットの調剤レセコン+電子薬歴一体型調剤薬局システム「ファーミー」だ。
ファーミーは、[1]連動型に比べ、データの転載ミスや更新漏れが起こらず、統一された操作性で使い勝手が向上[2]導入時のコスト低減だけでなく、将来の多端末増設をコスト面から援助[3]安心のサポート体制――などを特徴とする。
葵調剤では2年前から、全店舗へのファーミー導入を推進している。水野氏は、「電子薬歴化を進める中で、コストパフォーマンス的にモイネットのシステムが最も良かった」と、数ある調剤薬局システムの中でファーミーを選んだ理由を説明する。

ファーミーの指導端末
「最初は、ファーミーを一つの店舗に試験的に導入したが、動作性などの性能が他社と全く遜色がなかった。加えてコストパフォーマンスの高さも証明された」(水野氏)と話す。その結果、レセコンのリース期間が切れる店舗から順次、ファーミーへの切り替えが進められていった。
葵調剤では、今後も、全国的に年間約10店舗ずつの新店舗開設を予定しているが、新店舗では当初からファーミーの導入を図っている。
「レセコン単体だと、各社製品の性能や価格はほぼ横並びだが、そこに電子薬歴のオプションをつけると、価格の面で差が出てくる。ファーミーを選択することで、従来の標準価格の半分から2/3程度に抑えられた」と明かす水野氏。およそ300万円の導入費用が、モイネットでは150~200万円程度に抑えることができたという。
また、新店舗の開設では、レセコンの設置などの初期費用をいかに抑えるかが、重要なキーポイントになるのは言うまでもない。「ファーミーの導入によって出店のハードルも下がり、葵調剤の新店舗開設にも加速度がついた」と水野氏は、ファーミーのコストパフォーマンスの高さを絶賛する。
モイネットの調剤薬局システムが他社のそれと性能面で遜色がなく、しかもリーズナブルにできるのは、モイネットの徹底的な少数精鋭体制にあるようだ。
営業、設置、サポートの全てを賄うことのできる人材の育成が同社の特徴で、その分、調剤薬局システムの価格が抑えられるというわけだ。
「相談しやすい環境」へ‐労りと優しい気持ちで
水野氏は、電子薬歴の利点にも言及し、「薬歴の記載が統一化され、薬剤師がお互いの情報を共有しやすくなった」と力説する。
ファーミーの導入によって、分かりやすく見やすい薬歴を効率的に作成し、質の高い患者サービスを実現している。
薬歴画面からレセコン内にインプットされた患者情報を引き出したり、インターネットの画面共有が可能なことから、「患者さんの質問にその場で答えやすくなった」という。

バーコードによる処方箋の読み取り
ファーミーは、2次元コードからの読み取りソフトも標準装備しているため、医療機関から2次元コードつきの処方箋が発行されれば、ソフトの追加料金なしに機器の接続だけで2次元コード入力ができる。
一方、パソコンソフトのバグや、ハードの接続等でのトラブル対応についても、「モイネットの場合、電話対応者がシステムやソフトの内容を熟知しているので、患者さんが待っておられてもその場ですぐに答えをもらえる」と話す。
それでも解決できないケースは、リモートにつなぎ、パソコンの画面を遠隔操作することで、トラブルを解決できるシステムが構築されている。
株式会社モイネットシステム
http://www.moinetsystem.com/