着実な基本の修得でプロ育成
全ての専攻で「登録販売者」取得へ
創立から30年以上の伝統と実績を持つ東京医薬専門学校(東京都江戸川区)は、時代の要請にスピーディに対応。「実学教育」という建学の理念に基づき、即戦力の人材を業界に供給し続けている。薬業科・登録販売者コースでは、働きながら学ぶデュアルシステムを、今年度からは調剤薬局事務専攻にも導入。全員合格に向けたサポートシステムを、より一層充実させている。
最近では、保険薬局の医療事務にも、雇用者側が「登録販売者」取得を求める傾向にある。そのため、「調剤薬局事務専攻」も含め、登録販売者試験合格を共通目標に位置づけ、今年度から全員がデュアルシステムによる「働きながら学ぶ」カリキュラムを実施することになった。
両専攻とも、1年間の実務実習が組み込まれ、2年目の9月頃から始まる登録販売者試験まで、ほぼ共通科目の授業が行われる。1年次の8月頃から実務実習を開始、1週間のうち3日を実習、2日間を学校での通常授業に充てる。
薬業科学科長の豊島義人氏は、「ハードスケジュールをこなす学生をサポートするのが学校の役割」とし、大きく三つのサポート体制を組んでいると語る。
今年も実習先のマッチングのため、5月に集団会社面接会をコーディネート。実習先の協力企業も14社と多数確保。学生には4社との面接会をセットした。実習先が即就職先となる可能性もあり、将来に向け大きなサポートだ。

日々変化する現場ニーズを反映
実務実習は、実質8月からスタートする。その前の1カ月間で心得、マナーなどの研修が行われる。実務実習終了後は、各体験について、学生同士が成功・失敗談などを話し合い、実習の幅を広げる。担任によるフォローアップを含め、効率的な「実学教育」に努めている。実習中は担任が3~4回、実習先を訪問、さらに学校では学生面談を設け、学生サポートに万全を期す。
登録販売者試験直前は模擬試験が3回実施される。模擬試験は1年次から実施されており、習熟度でクラス分けし、「学びサポート」で、個々の苦手分野克服を進めている。「可能性を引き出したい」と豊島氏。
試験後は「専攻」ごとに独自カリキュラムを組む。ドラッグストア専攻では「ヘルスケアアドバイザー」、調剤薬局事務専攻では「調剤報酬請求事務専門士」の卒前合格を目指す。さらに開学以来一貫して重視している「漢方」の授業は、合計150時間に及ぶ。最近では「漢方養生指導士」の資格取得という形で成果が反映されている。
東京医薬専門学校
http://www.tcm.ac.jp/gakka/yakugyo.html