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【スイッチ候補薬】再提案3成分に依然反対‐医学会・分科会が見解

2011年8月16日 (火)

 厚生労働省は15日、日本薬学会が一般用への転用が可能と判断した医療用医薬品10成分に対する、日本医学会・分科会の意見を公表した。過去にスイッチ化が見送られている高コレステロール血症治療薬「コレスチミド」、経口血糖降下薬「アカルボース」、プロトンポンプ阻害薬(PPI)「オメプラゾール」に、関係学会が改めて反発した。抗コリン薬「メペンゾラート」、過敏性腸症候群治療薬「ポリカルボフィルカルシウム」、ぎょう虫駆除薬「ピランテルパモ酸塩」、涙液補助用点眼薬「ヒアルロン酸ナトリウム」、骨粗鬆症治療薬「メナテトレノン」には大きな反対はなかった。公表資料では、排尿改善薬の「プロピベリン塩酸塩」「セルニチンポーレンエキス」への意見は出ていなかった。

 ▽コレスチミド:薬学会が「食事などの生活習慣病の改善に努めても、なお境界領域の高LDLコレステロール血症が改善できない場合に限定」とした運用の実効性や、甲状腺機能低下症などへの配慮といった安全性を、日本循環器学会が疑問視。「国民を危険から十分に守りきれないと判断し、現時点での移行は困難」とした。

 ▽アカルボース:薬学会が提案した安全確保策について、日本糖尿病学会が「購入者が自分の身体状況・検査データ・服薬状況などを、薬剤師に正確に申告することを前提としており、また血糖値の悪化や改善などの変化を正しく判断する方法がない」として、問題発生の危険性が「極めて高い」と転用に反論した。

 日本循環器学会も、「安全に使用するためには定期的な受診による効果と、副作用に対する評価が前提となり、医学的判断を省略すれば、安全に使用することはできない」と反対した。

 ▽オメプラゾール:日本消化器病学会と日本消化器内視鏡学会が、誤嚥性肺炎の頻度悪化、肝障害、骨の脆弱化の副作用や、強力な胃酸分泌抑制作用による消化性潰瘍や胃癌を見落とす危険性を理由に、「PPIのOTC化は時期尚早」との見解を示した。

 ▽メペンゾラート臭化物:日本消化器病学会と日本消化器内視鏡学会が、「正確な診断のもとに処方されるべき」との少数意見があったものの、転用しても「大きな支障はない」と結論づけた。

 ▽ポリカルボフィルカルシウム:日本消化器病学会と日本消化器内視鏡学会が、「正確な診断のもとに処方されるべき」との少数意見があったものの、転用しても「大きな支障はない」と結論づけた。

 ▽ピランテルパモ酸塩:日本感染症学会が「安全性と有効性は確立している」「スイッチ化による利用者の利便性は増加するであろう」「販売に際し薬剤師の関与を義務づけることで、安全性は担保される」として転用に賛成した。

 日本寄生虫学会は、「十分な注意を払うことを条件に、方向性については諾とすることやむを得ない」との見解を示した上で、ぎょう虫感染の治療の難しさ、2回投与の必要性、最近になって治療抵抗性の臨床事例が報告されていることなどを指摘した。

 ▽ヒアルロン酸ナトリウム:日本眼科学会が「候補成分とすることに大きな問題はない」とした上で、薬学会が提案している、▽1週間程度の使用で改善しない場合に、眼科医の受診を薬剤師が勧奨▽防腐剤を含まない1回使用型のミニタイプを用いる――の遵守に賛同した。ただ、同成分の1回使用型が、重症ドライアイに限って保険適用となっている、医療用のヒアレイン・ミニと同一製剤になるため、転用に先立ってヒアレイン・ミニの適応拡大を検討するよう求めた。

 ▽メナテトレノン:日本整形外科学会が、「反対はしないが賛成もできない」とし、ワルファリンとの併用を避けるための服薬指導や、患者が骨粗鬆症の診断を受けていることを薬局で確認し、定期的な診察を患者へ指導する必要性を指摘した。

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