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【改正エイズ予防指針】薬物乱用防止対策盛り込む‐チーム医療の重要性指摘

2011年09月12日 (月)

 厚生労働省のエイズ予防指針作業班は9日、外来診療におけるチーム医療や薬物乱用者への個別対策の必要性などを盛り込んだ、改正エイズ予防指針をまとめた。改正指針では、青少年や男性間の同性愛者を中心に、依然として増加傾向にあるエイズを防止し、エイズ治療の進歩による長期・在宅療養など、新たに生じた課題に対応する視点を盛り込んだ。

 改正指針は、▽「検査・相談体制の充実」の位置づけ強化▽個別施策層に対する検査について、目標設定の必要性を明記▽地域における総合的な医療提供体制の充実▽NGO等との連携の重要性を明記--が4本柱。

 各論では、よりきめ細かな施策の実施が必要とされる個別施策層に、これまでの青少年や外国人、同性愛者のほか、薬物乱用者を追加した。静注薬物使用者を含む薬物乱用者は、HIV感染リスクと強く関連することから、急速な流行拡大因子となることから、対応が図られた。

 日本での、薬物乱用によるHIV感染の実態は判然としていないが、違法薬物の生涯経験率は増加しており、薬物乱用によるHIV感染拡大が懸念されている。こうしたことから改正指針には、個別施策層に薬物乱用者を追加した。これに絡んで、薬物乱用防止の取り組みなど、関係施策との連携強化も盛り込んだ。

 総合的な医療提供体制では、高度化したHIV診療においては、医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、メディカルソーシャルワーカーなど多職種によるチーム医療が重要で、国は外来診療におけるチーム医療のあり方について指針や手引きを作成し、良質な医療の確保を図ることが重要と指摘した。

 また、HAART療法の導入によりHIV治療が長期化する一方で、結核や悪性腫瘍の合併症対策をはじめ、肝炎などの併発、抗HIV薬投与による有害事象への対応も重要になっている。特に、肝炎ウイルスとの重複感染による重篤な合併症対策は、研究のみならず診療科間の連携も重要で、取り組みの強化が必要とされた。

 療養期間長期化への対応では、それに伴う在宅療養の推進を考慮する必要があることから、長期療養・在宅療養の患者を積極的に支える体制整備の推進も必要とした。

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