厚生労働省は12日、入院料に薬剤料が包括されているDPC対象病棟、医療療養病棟、特定入院料算定病棟の薬剤費が2010年度値で年間約8900億円、医療費36.6兆円に占める総薬剤費の比率が約23.6%になる粗い試算を明らかにした。出来高算定だけを対象とした薬剤費比率は、08年度データで21.2%だった。
包括病棟のうち、DPC病棟については、各病院が国に報告している精度の高い出来高データを用いて算出したところ、薬剤費は年間約5000億円だった。
医療療養病棟は、中央社会保険医療協議会の分科会が実施した調査データに基づいて、年間約1500億円と推計した。
回復期リハビリテーション、亜急性期、特殊疾病、精神科急性期、精神療養、認知症治療など約25万床の特定入院料算定病棟については、データが乏しいため、医療療養病棟の薬剤費比率と同程度と仮定して推計したところ、年間約2400億円程度を見込んだ。