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【共和薬品】注射剤で病院市場獲得‐アイロム製薬を買収

2011年11月21日 (月)

SMOと戦略的提携も

 インドのジェネリック医薬品(GE薬)メーカー大手のルピンは17日、子会社の共和薬品工業が、アイロムホールディングス(HD)傘下のアイロム製薬を買収すると発表した。買収額は約31億円。注射剤に強いアイロム製薬の買収により、DPC病院市場を獲得し、経口剤中心のGE薬事業を補完したい考え。また共和薬品は、SMO大手のアイロムと戦略的提携を行うことで合意した。今後、共和薬品が実施するGE薬の生物学的同等性試験をアイロムが支援し、SMO事業の拡大を狙う。

 共和薬品は、売上高の4割を占める精神科領域を強みに、経口剤を中心としたGE薬事業を展開してきたが、さらに成長を図るためには、注射剤でDPC病院市場を獲得することが不可欠と判断。注射剤の製造工場を持ち、輸液に強いアイロム製薬の買収を決めた。アイロム製薬も、自社でGE薬の品揃えを充実させるには限界があるとし、グローバルGE薬メーカーである印ルピンの傘下入りを決断した。

 今回の買収について、ルピンのアジア太平洋・中近東・アフリカ・ラテンアメリカ地域担当社長のビノッド・ダワン氏は、「アイロム製薬の事業基盤は、理想的な補完関係にある。今回の買収を通じ、戦略上の重要市場である日本の事業基盤を強化すると共に、新たな成長へ力強い一歩を踏み出せる」とコメントしている。

 共和薬品の2011年3月期売上高は約115億円、アイロム製薬の売上高は約54億円。両社単純合算で約170億円規模となる。

SMO事業で市場拡大も狙う

 一方、共和薬品は、アイロムHDのSMO子会社であるアイロムと戦略的提携を行うことでも合意した。アイロムは、共和薬品が開発予定のGE薬の生物学的同等性試験を支援し、新薬に続きGE薬にも進出することで、市場拡大を狙う。

 さらに今後、韓国、中国、シンガポールなど、アジア・オセアニア地域の専門医療機関と提携を進める構想もあり、SMO事業のアジア展開もにらんでいる。

 アイロムHDは、子会社のアイロム製薬を売却し、共和薬品とアイロムの戦略提携を進めることにより、主力のSMO事業に経営資源を集中させたい考え。



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