
10月10日に77歳で他界した元クラヤ三星堂(現メディパルホールディングス)会長の山田隆史氏の社葬が22日、神戸市の神戸ポートピアホテルでしめやか行われ、取引メーカー等関係者ら約1000人が参列し、故人を偲んだ。
弔辞に立った長谷川閑史氏(武田薬品社長)は、「日本の医薬品卸業のパラダイムを大きく変革したクラヤ三星堂は、メディパルHDへと発展を遂げ、年商2兆6000億円と日本の流通企業を代表する企業となったが、その軌跡は山田さんの存在を抜きに語ることはできません。山田さん、どうか安心して安らかにお眠りください」と偲んだ。
また、友人代表として宮武健次郎氏(大日本住友製薬相談役)は、「業界の会合でいつもウイットに富んだ辛口のジョークを発せられており、その場の雰囲気に合わせて、時には厳しく、時には場をパッと明るくさせるユーモアで人々の心をつかむセンスの持ち主。もう、親交を暖めることはできなくなってしまいました。尽きない悲しみの中で最後のお別れを申し上げます」と遺影に言葉をかけた。
追悼の詞を述べた葬儀委員長の熊倉貞武氏(メディパルHD社長)は、「一緒にクラヤ三星堂を誕生させたことが一番大きな思い出。この決断は、山田さんとだからできたと今でも思っています。われわれに残してくれた意志をしっかりと受け継ぎ、山田さんとともに、作ってきたアワカンパニー、メディパルをもっともっと素晴らしい企業グループとしていくことで恩返しをしたいと思います」と別れの言葉を送った。