海外戦略の加速狙う
市場調査会社のインテージは、台湾のCRO「PPC」の関連会社「PPCJ」の株式取得に向け、交渉を開始したことを明らかにした。年内にもPPCJの発行済み株式の74・8%を取得し、子会社化する予定。アジア共同試験に強いPPCJを買収し、CRO子会社のアスクレップの海外事業戦略を加速させる。
同社は、PPCJの子会社化に伴い、来年1月4日付で、アスクレップの新社長にPPCJ社長の市川宏司氏が就任するトップ人事も発表した。現社長の小川武則氏は代表取締役専務に就く。
アスクレップは、2012年3月期中間決算で減収減益を計上し、CRO事業の再構築を重要課題に掲げてきた。こうした中、台湾大手CROの関連会社として、アジア共同試験をターゲットと位置づけるPPCJを子会社化し、アジア展開を強化するアスクレップの海外戦略を加速させることにした。
アスクレップの新社長に就任する市川氏は、1960年生まれの51歳。85年3月に山口大学農学部修士課程修了後、三共(現第一三共)に入社。92年にシミックに入社後、常務取締役などを経て、09年6月からPPCJの代表取締役社長を務めていた。
PPCJの11年3月期売上高は4億円、営業利益は2400万円。