調剤は8%と大幅増
厚生労働省が2011年度「医療費の動向」を公表した。医療保険と公費医療を合わせた医療費は、1人当たり29・6万円で前年度から3・4%伸び、総額が3・1%増の37・8兆円で過去最高となったことが分かった。このうち調剤は7・9%増の総額6・6兆円で、医科入院・入院外、歯科に比べると金額的にも大幅に拡大し、増加額の9割近くを薬剤料が占めた。その結果、処方箋1枚当たりで見た技術料比率は、前年度に薬価引き下げの影響で26・3%に上昇したが、再び下がって25・2%となった。
医療費の増加は9年連続で、診療報酬改定や大きな制度改正がなかった11年度は、稼働日数を補正しても2・8%増となっており、厚労省は「3%前後で概ね従来と同程度の水準」としている。なお、このほかに東日本大震災に伴う概算請求支払額の約50億円、保険者不明医療費の約2億円があった。
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