日本感染症学会は、病院や高齢者施設などでインフルエンザ患者が発生した場合、早期から抗インフルエンザ薬の予防投与を積極的に行い、被害を最小にすべきとの提言をまとめた。従来から行われてきたワクチン接種や手指消毒などの院内・施設内感染対策の徹底に加え、高齢者施設で1人でも患者が発生した場合は、同じフロアの入所者全員に抗インフル薬を予防投与することを推奨。病院については、発症者と同じ病室の患者への予防投与を勧めている。
同学会がまとめた「インフルエンザ病院内感染対策の考え方について(高齢者施設を含めて)」では、抗インフル薬の予防投与について、多くの病院で院内感染対策としては確立しているが、効果的な実践がやや不十分な施設も見られ、一部の病院や多くの高齢者施設では実施されていないと指摘。施設内・院内でのインフル流行への対策として、予防投与の徹底が重要だとした。
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