上田薬剤師会は2012年度薬剤師生涯教育推進事業の一環として、特別講演会「オーストラリアにおける薬剤師介入のための教育プログラム―メンタルヘルス領域を例に」を東京都薬剤師会と共催し、都内で開催した。オーストラリア薬剤師会副会長でシドニー大学薬学部専任講師も務めるクレール・オレイリー氏が、地域薬局の薬剤師の業務が、従来の調剤業務からプライマリケア領域での業務へと広がりを見せている状況を紹介した。会場には薬学教育関係者や学生、現場薬剤師らが参集し、わが国の薬剤師の今後を見据え、熱心な質疑が交わされた。
精神科疾患対象に実施
オーストラリアでは、特に国民にとって負担になっている疾患の早期解決に向け「National Health Priority Areas」を定めている。日本でいう「5疾患5事業」に相当し、薬剤師がいかに関わるかが大きな焦点となっている。同国では今までに7分野が定められ、中でも精神科疾患も重要項目となっている。現在では、この分野における薬剤師による直接的・間接的サービスが行われており、「一次医療に関わるところでインセンティブ(加算)が支払われている」という。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。