|
10月に合併予定の田辺製薬と三菱ウェルファーマは16日、2010年度までの事業基本戦略を発表した。関節リウマチ治療薬「レミケード」を軸とした免疫領域と、脳保護薬「ラジカット」を軸とした脳疾患領域を戦略領域と位置づけたほか、主力4品目に営業資源を集中し、10年度に売上高4800億円(06年度より18・5%増)、営業利益1000億円(同42・0%増)を目指す。海外事業展開は10年度以降、まずは腎領域で米国で本格化させる。ジェネリック薬事業は、2008年4月に販売子会社を設立し、10年度には100億円の事業規模に育成する。
合併シナジーとしては、製品の重複などを除き、コスト面で200億円と売り上げ面で120億円を想定。コストシナジーのうち110億円は早期退職や採用抑制など1100人の人員削減でまかなう計画。MR2600人は堅持、戦略領域には専門MRを配置して、営業をスタートさせる。
新会社社長予定の葉山夏樹・田辺製薬社長は16日、都内で会見し、「医薬品の創製という原点に立ち返り、医薬品の創製を通じて世界の人々の健康に貢献する」と新社での抱負を語った。この日は「飛躍」と「信頼」をイメージした新社のシンボルマークも発表した。