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◆５月に設立された「日本漢方生薬ソムリエ協会」。今月末に金沢市で開かれる第30回和漢医薬学会学術大会の合同企画として、生薬の総合的な知識を持つ人材を育成する「漢方生薬ソムリエ」制度を立ち上げ、資格認定試験も実施する予定だ
◆近年、臨床現場での漢方治療が注目され、原料生薬の品質確保も重要な課題となっている。そうした背景もあり、同協会は生薬に携わる人の知識レベルを確保し、業務にあたることのできるリーダー（漢方生薬ソムリエ）の養成を目的に大学、生薬メーカー・卸などの関係者らによって設立された
◆同協会理事長の御影雅幸金沢大教授は「生薬は等級や異物同名品の中から、患者個人に適したものを選択する必要がある。そのためには生薬の修治も含めて理解する能力が備わっていなければならない」と話す
◆試験は、生薬に関する知識の筆記試験のほか、生薬を実際に手に取り産地、等級、特徴などを答える実地試験もある。この取り組みが生薬業界全体のレベル向上と活性化につながることを期待したい。