エイエムオー・ジャパンは1日、ソフトコンタクトレンズを消毒するケア製品「コンプリートアミノモイスト」(医薬部外品)全製品の自主回収を始めたと発表した。回収対象は270万本。米国疾病対策・予防センター(CDC)から5月25日、重篤な角膜感染症を起こすこともあるアカントアメーバ角膜炎の発生率が、同製品を使用していない人たちに比べて使用者の方が高かったとの指摘を受けたため。日本での発生報告はないというが、製品の使用中止を呼びかけている。
回収のリスクの程度は「クラスII」で、「治癒可能な健康被害の原因となる可能性があるか又は重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況」。
同社は回収専用フリーダイアルを設置した。0120”720”808(平日土日祝日含め9時から21時)。製品返送先は〒136”0075東京都江東区新砂1”13”9(株)アイ・ロジスティクス内 エイエムオー・ジャパン(株)まで(着払い)。商品代金は返却する。そのため郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記する。
同社によると、「製品自体の汚染が原因であることを示唆したものではない」と、製造工程中の汚染ではないと考えている。汚染された水に接触した手でコンタクトレンズを触ったり、消毒を正しく行っていないと起こる恐れがあるとし、米国ではコンタクトレンズユーザー100万人のうち102例程度。
回収対象となった同製品は2006年5月に発売され、市場には流通在庫、消費者の手元にあるものは60万本程度があると、同社は推定している。
同社の説明では、米国では5月25日から自主回収。日本では同月26日に本社から報告を受け、事実確認を経て28日に都庁、厚生労働省に報告、30日に回収を決定し、31日から自主回収を始めた。