
武田薬品は、アリナミンブランドの新製品として、ミニドリンク剤「アリナミンV&Vロイヤル」(指定医薬部外品)を16日に新発売した。アリナミンシリーズの特徴である、同社独自開発のビタミンB1誘導体フルスルチアミン塩酸塩を、「アリナミンV」の2倍量(10mg)配合しているほか、ローヤルゼリーを新指定医薬部外品ビタミン含有保健剤の製造(輸入)承認基準最大量を配合するなど、肉体疲労時の栄養補給に効果的な成分を多数配合した。広告面でも新たなプロモーション展開を予定しており、同社では「初年度販売目標は10億円超」としている。
ドリンク剤市場は、2008年度から13年度までの5年間で前年実績を上回ったのが10年度だけ(インテージ調査)というように、近年は減少傾向が続いている。なお、直近の13年度市場は1933億円で、前年度実績99・7%となっている。
その一方で、景気の上向き傾向もあって、ドリンク剤市場では“中高価格帯”が伸長しているという。13年度の販売金額では、100円台や200円台に大きなボリュームゾーンがあるものの、前年度比で見ると300円台、500円台、600円台、700円台、1000円以上の各価格帯で伸びが見られている。
新製品の「アリナミンV&Vロイヤル」は、エネルギー産生に重要な働きをするビタミンB1誘導体フルスルチアミン塩酸塩10mg(「アリナミンV」の2倍量)のほか、タウリン1500mg、カルニチン塩化物100mg、リボフラビンリン酸エステルナトリウム(ビタミンB2リン酸エステル)15・25mg、ローヤルゼリー500mgなどを配合。風味に関しても、特有の苦みをほどよく残しつつ、ハチミツでまろやかな味に仕上げた。
「アリナミンV&Vロイヤル」のネーミングについては、フルスルチアミン塩酸塩が「アリナミンV」の2倍であることを「V&V」で表現。これに、堂々として威厳のあるという「ロイヤル」を加えた。パッケージも、アリナミンの基本色である赤と白に、ゴールドの高級感を加えたデザインとした。税別希望小売価格は1本(50mL)599円で、この価格は既存のアリナミンドリンクシリーズの中で最も高い設定。
唐沢寿明を起用しCMなど積極展開

同社の調査では、消費者がドリンク剤を飲むタイミングやシーンは「疲れた時」が最も多く、購入時に重視する点では「効き目」が最多で、「滋養強壮効果」や「栄養補給効果」なども挙がったという。これらを踏まえ、「新製品のターゲットとしては、ドリンク剤をよく飲まれる人が、いつも以上に元気が欲しい時に役立てていただきたいという想いで提案していく」考えだ。
広告については、『いつも以上に元気が欲しい方に。』『Vは進化する!』をキャッチフレーズに、俳優の唐沢寿明を起用、新発売に合わせてCM放映を開始した。「アリナミンV」と共に、交通ステッカーやWeb広告も展開していく。なお、同品のイメージキャラクター唐沢寿明は、アリナミンVのCMにも出演する。店頭プロモーションは、マスコミと連動した各種店頭ツールを用意(写真)。ボードやPOP什器など様々なツールを揃え、店頭をバックアップしていく。