全日本医薬品登録販売者協会会長 畑忠夫
昨年12月に師走選挙となり、アベノミクスが問われ、国民の信任を得ました。われわれが信頼する顧問の先生も、圧倒的勝利で国会に戻ってこられましたので、お慶び申し上げると共に心強い限りです。
医薬品業界、特にわれわれ登録販売者の置かれている立場は、非常に軟弱です。インターネット販売は解禁されましたが、出店条件は店舗販売業に準じられ、多少われわれには優位に働いているようです。
登録販売者受験資格は、販売従事経験先付け1年が不要になり、試験合格後管理者になるためには、2年の従事実績に改正されました。そのほか、関連する法律は平成21年の大改正と変わらないほど多く、戸惑いました。薬事法の名称も「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に変わりました。
全日本医薬品登録販売者協会(全薬協)は、かねてより「利便性より安全性」「医薬品は対面で」と主張し、「自信」と「誇り」と「責任」を持ってやってきました。これからも変わらずに日々の業務に邁進いたします。
日進月歩の一般用医薬品販売業界にあっては、生涯にわたって研修が重要です。全薬協は厚生労働省から後援を受け、全国同一カリキュラムで年間12時間のガイドラインに沿った生涯学習研修会を公益事業として、全ての登録販売者に門戸を広げて実施しています。国民に信頼される登録販売者を育成することは、職能団体である全薬協が取り組むべき重要な事業の一つであり、今後より一層の充実を図っていく所存です。
さらに医薬品の適正使用並びに普及、麻薬覚せい剤禍根絶、危険ドラッグ防止など、従来通り取り組んでいきます。献血運動については、昨年7月10日に愛知県で開催された日本赤十字社第50回献血推進全国大会において、全薬協が「昭和天皇記念献血推進賞」を皇太子殿下より直接拝受の榮に浴しました。全国の地方協会の会員と共に、これからも献血事業の推進に邁進します。
登録販売者への期待が高まる中、全薬協の使命は登録販売者の資質の向上を図り、医薬品の適正使用の普及に貢献し、安全で有効な一般用医薬品を供給することにより、セルフメディケーションを推進し、国民の健康に貢献することです。今年も登録販売者の社会的地位の向上や職能拡大のために、役員一同邁進してまいりますので、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。