◆香辛料やソースなどで魚の臭みを消すカルパッチョのようにフレンチやイタリアンが“足し算”で味をつけていく料理だとすれば、湯引きや炙りで魚の臭みを緩和する和食は基本的には“引き算”で味を引き出す料理だという
◆この考え方を薬に当てはめると、本当に必要だと確信できないものは出さないということになろうか。患者が不調を訴えたとしても、身体への負担などを考慮し、薬物治療ではなく他の方法を提案するといったように。医療費が増加する中、削減可能と思われる薬の提案を積極的にすることは大事だ
◆ただ、必要ないという判断は、エビデンスの収集とそれに基づいた的確な分析がなければ説得力を持たない。薬剤師は、一昔前に周囲から呼ばれていた“街の科学者”であることが求められる
◆薬剤師の存在価値を増すための取り組みはいくつかあるが、薬学生の質低下の問題や、薬学部の授業内容が国家試験合格にウエートが置かれるようになっている点は気になる。“街の科学者”育成の障壁にならなければいいが。
“引き算”をするために
2015年02月20日 (金)
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