◆松尾洋孝防衛医科大学講師、山本健久留米大学教授らのグループは、痛風の病因となる主要な遺伝子を特定した。今回明らかになったのは肝臓や腸管から尿酸を体外へ排出する役割を担う「ABCG2」遺伝子の配列のうち、尿酸が排出されにくくなる変異5カ所。これまで、痛風の要因として生活習慣や遺伝子変異が考えられていたが、科学的な解明は世界で初めて
◆高尿酸血症患者と健常人計1093人を対象に、ABCG2を構成する遺伝子配列を比較した。その結果、五つの変異のうち重要な変異は2カ所で、患者の8割がどちらかの変異を持っていた。変異の組み合わせで、尿酸の排出機能が4分の1以下に減る患者が1割おり、全く変異を持たない人に比べて26倍痛風に罹患しやすいという
◆痛風は、体内での尿酸産生の亢進や、尿酸の排出阻害によって血中に尿酸が増えて発症するため、薬物治療もこの二つの型に適した治療薬が使用されている。今回の発見が、新たな視点からの痛風の予防法や治療薬開発に寄与することを期待したい。
世界初、痛風の要因を科学的に解明
2015年02月23日 (月)
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