高齢者の副作用減目指す
国立病院機構栃木医療センターは、多種類の薬を服用している高齢者の有害事象を減らすため、「ポリファーマシー外来」を開設した。医師、薬剤師、看護師等の多職種チームを結成し、5剤以上の薬を内服している入院患者で同意が得られた人を対象に、外来で薬の組み合わせを確認していく取り組みだ。今年1月から整形外科病棟で介入を開始したところ、5カ月で平均3剤の薬剤中止という成果を得た。チームをまとめる内科医長の矢吹拓氏は、「ポリファーマシーにシステムで対応することにより、病院全体に取り組みを広げ、地域にも啓発して薬を減らしていきたい」と話している。
ポリファーマシーは、明確な定義は未だされていないものの、複数の薬を不適切に併用していることを指し、特に高齢者に対する多剤処方が社会問題となっている。矢吹氏も、内科医として日常診療でポリファーマシーに直面。約3年前から問題意識を持ち、院内で勉強会を重ねてきた。
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