TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

日本初のムコ多糖症II型治療剤‐「エラプレース」をスピード発売

2007年10月19日 (金)

関連検索: ムコ多糖症 エラプレース ジェンザイム・ジャパン

 ジェンザイム・ジャパンは17日、遺伝子組換えムコ多糖症II型治療剤「エラプレース点滴静注液6mg(一般名:イデュルスルファーゼ・遺伝子組み換え)」を発売した。同日付で薬価基準に緊急収載されたことを受けたもので、4日の承認からわずか2週間という異例のスピード発売となった。

 ムコ多糖症II型は、ムコ多糖を分解する酵素が先天的に欠損したり、活性が低下することで組織細胞内にムコ多糖が蓄積されるX染色体劣性遺伝性の疾患。進行性のため、低身長、骨変形、精神発達遅滞、心肥大などの症状から機能障害を引き起こし、10015歳の若さで死亡する患者も少なくない。しかし、日本ではムコ多糖症II型の進行を抑える有効な治療法はなく、対症療法にとどまっていたのが現状で、重篤な疾患だけに新しい治療薬の登場が待たれていた。

 こうした背景から、同剤は2006年12月に希少疾患用医薬品に指定され、それ以来07年1月の承認申請、9カ月後の薬価収載、同日発売という異例の展開を辿った。

 同剤は、ムコ多糖症II型に対する新有効成分イデュルスルファーゼ(遺伝子組み換え)を含む酵素補充製剤。1回体重1kg当たり0・5mgを点滴静注することで、ムコ多糖症II型の原因となっているムコ多糖の蓄積を軽減し、患者のQOL向上と心肺機能の改善が期待できる。

 既に海外では、米国、EUなど33カ国で承認済みで、世界で約500人の患者が同剤の恩恵を受けている。今回、日本でも初めて発売に至ったことで、ムコ多糖症II型患者の唯一の有効な治療法になるものと見られる。

 薬価は、エラプレース点滴常注液6mgが1バイアル当たり38万5303円。

関連検索: ムコ多糖症 エラプレース ジェンザイム・ジャパン



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術