◆「講演依頼など製薬会社との関係がすっかり途絶えてしまった……」。ポリファーマシー(多剤併用)の削減に取り組む医師が、学会発表時にこぼしたひと言が耳に残った。活動に力を入れるほど製薬会社はどんどん遠ざかっていったという
◆その医師はもちろん、製薬会社が憎くてそんな活動をしているわけではない。ポリファーマシー削減に伴う副作用の減少などが患者のメリットになると考え、取り組んでいるだけだ。製薬会社とはむしろ、良好な関係を築きたがっているように見受けられた
◆もっとも、製薬会社が遠ざかる理由も分からなくはない。増収増益を追求する、株式会社としては当然の行動原理が根底にある。薬の使用を減らす動きは、表立って反対はせずとも、応援したくはないだろう
◆とはいえ、医療費の増加抑制、患者中心の医療が求められる中、多く薬が売れればよいという発想はもはや時代遅れだ。不適切な処方を減らし、適切な処方を推進することが重要で、それが回り回って製薬会社の利益にもつながればいいのだが。
ポリファーマシーと製薬会社
2015年12月21日 (月)
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